ホームページ制作会社 選ぶ 際の注意点①:実績とポートフォリオの確認

こんにちは!ウェブ解析士の宮崎真一です。
WEB制作工房エル・タジェールでは、サイト制作に関するさまざまな情報を、ブログを通じてお伝えしています。
サイトの製作・リニューアルのことなら、WEB制作工房エル・タジェールにお気軽にご相談下さい。
SEO検定受験中。
シリーズ【ホームページ制作会社の選びかた-まとめ】はこちら
ホームページ制作会社を選ぶ上で、その会社の実績とポートフォリオは、その実力を測る上で最も重要な要素の一つです。
過去の制作事例を詳しく確認することで、その会社がどのようなデザインや機能のウェブサイトを制作してきたのか、そして自社のニーズに合致しているかなどを判断することができます。
なぜ実績とポートフォリオを確認する必要があるのか?
- デザインセンスの把握: 過去の制作事例を見ることで、その会社のデザインセンスや得意なスタイルを把握することができます。自社のイメージに合うデザインかどうか、確認しましょう。
- 技術力の評価: 複雑な機能の実装や、最新の技術を駆使したウェブサイト制作の実績があるかどうかで、その会社の技術力を評価することができます。
- 業界への適応力: 自社の業界に特化した実績があるかどうかで、業界に精通しているか、そして業界特有のニーズに対応できるかなどを判断できます。
- 問題解決能力: 過去のプロジェクトでどのような課題があり、どのように解決したのか、事例から読み解くことができます。
- 信頼性の向上: 実績が豊富で、多くのクライアントから支持されている会社は、それだけ信頼性が高いと言えます。

実績とポートフォリオを見る際のポイント
デザイン
デザインはウェブサイトの顔であり、ユーザーの第一印象を大きく左右します。以下のポイントをチェックし、デザインの質と自社との相性を確認しましょう。
- 自社のブランドイメージに合致しているか: 企業のブランドイメージ、ロゴ、カラーパレットなどを考慮し、デザインがそれらと調和しているかを確認します。デザインが企業のアイデンティティを正しく反映し、ブランド価値を高めるものであるかどうかが重要です。例えば、高級ブランドであれば洗練されたデザイン、若者向けのサービスであればポップで親しみやすいデザインなど、ターゲット層に合わせたデザインが求められます。
- ユーザーインターフェース(UI)が直感的で使いやすいデザインか: ユーザーが迷うことなく目的の情報にたどり着ける、使いやすいデザインであることが重要です。メニューの配置、ボタンの大きさ、情報の階層構造など、ユーザーの視点に立ったデザインがなされているかを確認します。ユーザビリティテストの結果や、ユーザーからのフィードバックなどを確認できるとより良いでしょう。
- レスポンシブデザインに対応しているか: スマートフォン、タブレット、PCなど、あらゆるデバイスで最適に表示されるレスポンシブデザインに対応していることは、現代のウェブサイトにおいて必須条件です。さまざまなデバイスで表示を確認し、レイアウトが崩れたり、操作性に問題が生じたりしないことを確認します。
- 最新のウェブデザイントレンドを取り入れているか: ウェブデザインのトレンドは常に変化しています。古いデザインではユーザーに良い印象を与えられないばかりか、セキュリティ上の問題が生じる可能性もあります。アニメーション、マイクロインタラクション、パララックス効果など、最新のデザイントレンドを取り入れ、ユーザーを惹きつける魅力的なデザインが実現できているかを確認します。ただし、トレンドを追うだけでなく、ユーザー体験を向上させるために効果的に活用されているかを重視しましょう。
機能
ウェブサイトの見た目だけでなく、必要な機能が備わっているかも重要です。以下のポイントを参考に、機能面での実績を確認しましょう。
- 自社に必要な機能が実装されているか: ECサイトであれば、商品管理、決済機能、顧客管理などの機能が、コーポレートサイトであれば、会社情報、サービス紹介、採用情報、お問い合わせフォームなどの機能が適切に実装されているかを確認します。自社の事業内容やウェブサイトの目的に合わせて、必要な機能が過不足なく実装されていることが重要です。
- 複雑なシステムを構築できる能力があるか: 大規模なデータベースの構築、API連携、セキュリティ対策など、高度な技術を要するシステムの構築実績を確認します。複雑なシステムを安定的に運用するためには、豊富な経験と高い技術力が必要です。セキュリティポリシーや、データ管理方法についても確認しておくと安心です。
- CMS(コンテンツマネジメントシステム)の導入実績があるか: WordPress、Drupal、Joomlaなど、主要なCMSの導入実績があるかを確認します。CMSを導入することで、専門知識がなくても簡単にコンテンツの更新や管理ができるようになります。自社で更新作業を行いたい場合や、頻繁に情報更新が必要な場合は、CMSの導入実績が豊富な会社を選ぶと良いでしょう。どのCMSに精通しているか、カスタマイズの自由度はどの程度か、といった点も確認しておきましょう。
業界
自社と同じ業界での実績は、スムーズなプロジェクト進行に繋がります。業界特有の事情や専門用語に精通しているか確認しましょう。
- 自社と同じ業界のウェブサイトを制作した実績があるか: 同じ業界のウェブサイト制作実績があれば、業界特有の専門用語やビジネスモデルへの理解が期待できます。類似業界での成功事例があれば、その経験を自社のウェブサイト制作に活かしてくれる可能性が高いです。
- 業界特有の知識やノウハウを持っているか: 業界の規制、商慣習、ユーザーの特性など、業界特有の知識やノウハウを持っているかを確認します。例えば、医療業界であれば薬機法、金融業界であれば金融商品取引法など、各業界に特有の法令や規制を理解していることが重要です。また、その業界のユーザーがどのような情報を求めているのか、どのようなデザインを好むのかといった、ユーザーインサイトに基づいた提案ができるかどうかも重要なポイントです。
クライアント
過去のクライアントは、制作会社の信頼性や実績を判断する材料となります。
- どのような規模の企業のウェブサイトを制作してきたか: 大企業、中小企業、スタートアップ企業など、どのような規模の企業のウェブサイトを制作してきたかを確認します。自社と近い規模の企業での実績があれば、プロジェクトの規模感や予算感がイメージしやすくなります。
- 知名度の高い企業の実績があるか: 知名度の高い企業との取引実績は、制作会社の信頼性や技術力を示す一つの指標となります。ただし、知名度だけでなく、自社のニーズに合致した実績があるかどうかも重要です。
クライアントの声
過去のクライアントからの評価は、制作会社の実力を知る上で貴重な情報源です。
- 過去のクライアントからの評価やレビューがあるか: 制作会社のウェブサイトや、口コミサイトなどで、過去のクライアントからの評価やレビューを確認します。満足度、対応のスピード、コミュニケーションの質など、実際のプロジェクトにおける評価を知ることができます。可能であれば、過去のクライアントに直接話を聞く機会を設けるのも良いでしょう。
ポートフォリオだけでは判断できないこと
ポートフォリオはあくまでも過去の実績であり、未来のプロジェクトの成功を保証するものではありません。以下のような点は、ポートフォリオだけでは判断が難しいため、別途確認する必要があります。
- コミュニケーション能力: ポートフォリオだけでは、その会社とクライアントのコミュニケーションが円滑に行われたかどうかは判断できません。プロジェクトの進行において、コミュニケーションは非常に重要です。担当者の対応のスピード、説明の分かりやすさ、提案力などを、面談や電話などで確認しましょう。
- プロジェクト管理能力: 複数のプロジェクトを同時に進行する能力や、スケジュール管理能力などは、ポートフォリオからは分かりにくい部分です。プロジェクトの進捗管理方法、スケジュール管理ツール、リスク管理体制などについて質問し、組織的なプロジェクト管理体制が整っているか確認しましょう。
- 費用対効果: ポートフォリオを見て、費用対効果が高いのかどうかを判断するのは難しいです。複数の会社から見積もりを取り、費用と提供されるサービス内容を比較検討する必要があります。単に安いだけでなく、自社の投資に見合った成果が得られるかどうか、長期的な視点で判断することが重要です。
実績とポートフォリオを確認する際の注意点
最後に、実績とポートフォリオを確認する際の注意点をまとめます。
- 実績の数だけを重視しない: 実績の数よりも、質を重視しましょう。数多くの実績があっても、自社のニーズに合致したものでなければ意味がありません。
- 最新の実績を見る: 古い実績ばかりではなく、最近のトレンドに対応した実績があるか確認しましょう。ウェブ業界は技術の進歩が早いため、常に最新の技術やトレンドにキャッチアップしている会社を選ぶことが重要です。
- 類似案件を探す: 自社のニーズに最も近い案件を探しましょう。業種、規模、ウェブサイトの目的など、自社と類似した案件の実績があれば、より具体的なイメージを持つことができます。
- 競合他社のウェブサイトと比較する: 複数の制作会社のポートフォリオを比較することで、相対的な評価ができます。競合他社のウェブサイトを分析し、どのような点に優れているのか、どのような点を改善すべきか、といった視点を持つことで、より良いウェブサイト制作に繋がります。
以上のポイントを踏まえ、実績とポートフォリオを多角的に分析することで、自社に最適なウェブサイト制作会社を見つけることができるでしょう。表面的な情報だけでなく、その背景にある実績と経験を深く理解し、長期的なパートナーとして信頼できる制作会社を選びましょう。
まとめ
実績とポートフォリオは、ホームページ制作会社を選ぶ上で最も重要な判断材料の一つです。しかし、これだけではその会社の全てを評価することはできません。実績だけでなく、会社の規模、担当者の経験、料金体系なども総合的に判断し、信頼できるパートナーを見つけましょう。