こんにちは!今回は、精密機器メーカー・YDKテクノロジーズの採用特設サイト(https://www.ydktechs.co.jp/jp/ydk-saiyo/)を取り上げ、Webデザインの観点からその特徴を解説します。
一見して「落ち着いた」「信頼感のある」印象を受けるこのサイト。その裏には、色・フォント・アニメーションの設計が一貫してブランドイメージを支えていることが見えてきました。
1. ロゴカラーに忠実な“緑”を基調とした低彩度デザイン
まず注目したいのは、色の使い方です。

- 使用色は非常に限定的で、企業ロゴの緑を基調に展開。
- グラデーションやアクセントカラーを多用せず、一貫して彩度を抑えた落ち着いたトーンで統一。
- トップのビジュアル写真にも緑がうっすらと重ねられ、静的で重厚な印象を与えています。
このような配色は、視覚的な騒がしさを抑え、技術力と堅実性を打ち出すブランディング手法として効果的です。
2. Noto Sans JP + Open Sans の安定感あるフォント構成
フォントの選定も、読みやすさと信頼感のバランスを取った好例です。
- 日本語フォント:Noto Sans JP
- 英語フォント:Open Sans
どちらも可読性に優れ、情報を明瞭に伝えることに特化したフォントです。特に採用サイトにおいては、学生や転職希望者が「一読して理解できるか」が重要なため、このような落ち着いたフォント選びは理にかなっています。
3. GSAPのようなスクロールアニメーションの効果と課題
サイトをスクロールすると、画像や文字にアニメーション効果が加わります。おそらくGSAP(GreenSock Animation Platform)のようなJavaScriptライブラリを用いて、次のような動きを実現していると考えられます。
- 画像やテキストのフェードイン・スライドイン
- セクション切り替えのアニメーション
これらのアニメーションは、視線誘導やリズムのある閲覧体験を目的としていますが、やや頻度が多く、「少ししつこい」と感じるユーザーもいるかもしれません。
特に、低彩度の緑と相まって動きが重く見えやすいため、ページのテンポがやや鈍く感じられる場面もあります。
4. 重厚感と誠実さを表現するデザインの総合設計
全体としては、YDKテクノロジーズが持つ「精密」「信頼」「堅実」といったブランドイメージを、色・余白・アニメーション・タイポグラフィで丁寧に表現している構成です。
- 色数を抑えたミニマルデザイン
- スクロールによる動きをつけて、単調さを緩和
- フォントと余白で読みやすさと整然さをキープ
採用サイトとしては派手さはありませんが、「真面目で信頼できる企業」という印象を強く与える構成になっています。
まとめ:重みのある企業イメージと、丁寧な設計の好例
YDKテクノロジーズの採用サイトは、以下のような特徴を活かして、堅実なブランドイメージを確立しています。
- 企業ロゴの色に忠実な配色で統一感を演出
- Noto Sans JPとOpen Sansの組み合わせで読みやすさを担保
- アニメーション効果で動きを演出し、静的すぎないページ展開を実現
- 情報の整理と余白の取り方が丁寧でストレスがない
一方で、アニメーションの頻度や彩度の低さから「重く見える」と感じるユーザーがいる可能性もあり、今後の改善余地も見え隠れします。
「誠実さ」や「信頼性」を訴求したい採用ページを作る際には、ぜひ参考にしたいサイトです。
情報量が多くても、色とフォントと動きで落ち着いた印象にまとめられる。その好例がここにあります。